赤壁城
名古屋方面から中津川市の国道257号線木曽川にかかる有料の城山大橋を渡ると、すぐ右手に苗木城址の標識があります。
赤壁城は、正式には苗木城と呼ばれる山城で、岩村城の支城として、遠山景村が1335年頃に築いたと伝えられています。
駐車場から数分歩くと城の石組みが目に入ってきます。
城址に入るとその特異な石垣に圧倒されます。巨岩の露出した地形を巧みに利用して石垣を組む手法は、まさに芸術的で一見の価値があります。
建物は現存しませんが、山頂へ登る途中に様々な建物跡の礎石、石垣が眼前に現れ、案内板もあって当時のお城の様子を偲ぶことができます。
特に山頂近くの大矢倉跡の石垣は、上から見下ろせば、ペルーのマチュピチュ遺跡を彷彿とさせる遺構で感動ものでした(規模はだいぶ違いますが)。
山頂の天守は3階建てで、岩盤に柱穴を穿ち建てられていたようで、現在展望台として床板だけが復元されております。
そこに立てば、遠くに恵那山、眼下には200メートルはあろうかという絶壁の下に、木曽川の流れと中津川市街が眺められ、素晴らしい眺望です。
赤壁城と呼ばれる由来は、苗木城は壁を幾度白く塗り替えても、木曽川に住む白色を嫌う竜に一夜にしてはぎとられて、元の赤い壁に戻ってしまったという赤壁伝説がのこるからだそうです。
城山大橋の親柱には、この伝説にちなみ、青銅製の昇り竜、下り竜の彫像が飾られており、橋の中程の欄干には、伝説の説明板があります。