鑓水
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鑓水山西漸寺
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西漸寺境内
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愛知県宝飯郡一宮町鑓水(現在、豊川市大木町鑓水)には、弘法大師によってひらかれたと伝えられるわき水が残っています。鑓水という地名が残っているこの地には、こんな伝説が伝えられています。
一宮町のこのあたりは、昔から水に恵まれず、人々は大変苦労してきました。そこであるとき、この地を訪れた弘法大師に、村人が、水不足で困っている様子を話しました。話を聞いた弘法大師は、それでは、と言って手にしていた桜の杖を地面に突きさしました。すると不思議なことに、みるみるうちに勢いよく清泉がほとばしりでたのです。水の勢いが激しく、槍を突くようだったので、やりみず(鑓水)という名が付いたということです。
西漸寺の池
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弘法大師は、この地に寺を建て、再び旅にたってゆかれました。この寺が、「鑓水山西漸寺」です。
隣接する新城市にも弘法大師がひらいたという泉水があり、それぞれ今水、吉水といい、豊川市の鑓水とあわせて三河三水といわれています。これらの水は、名水の誉れ高く、昔は茶たて用として豊橋方面からも汲みに来たそうです。
6月上旬訪れた西漸寺は、緑がまばゆい丘の麓にひっそりとたたずんでいました。参詣する人の姿も見えず、静かな境内には、山からの水を引き込んだ池があり、たくさんの鯉が泳いでいました。
宝崚高校正門東側の滝
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西に隣接する宝崚高等学校の正門の東側にわき水があり、木の根元からこんこんと水がわき出し滝のように流れ落ちていました。この地区の出身者である当会のあるメンバーは、昔この滝に打たれたことがあるという話しをしていました。かなりの量の水が流れだし、この水をせき止めた洗い場があって、農家の人が農機具を洗っていました。
この水が流れる水路にはゲンジボタルが生息しているのか、ゲンジボタル保存会の「ホタルを大切にしましょう」という看板が立っていました。
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西漸寺への地図
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