真福寺の御霊水

真福寺
仁王門
本堂
本堂内部

 井戸の水を本尊とする大変珍しいお寺が岡崎市にあります。
 霊鷲山隆剣院真福寺(りょうじゅせんこうけんいんしんぷくじ)といい、本堂の中心に八角の御堂があり、その中の井戸水を本尊としています。
 水体薬師といい、この水が目と身体に大変良いということから1400年以上、今に至るまで水の信仰が続いています。
 真福寺は推古天皇2年(西暦594年)に建立された愛知県で一番古いお寺で、聖徳太子建立の46カ寺のひとつとされています。
 物部真福(まさち)が建立を願い出たもので次のような話が伝えられています。

御霊水
御霊水(左目薬用、右身体健康用)

 物部真福は蘇我氏との争いに敗れて諸国行脚の途中、三河の国の山中できれいな水の湧き出す泉を発見しました。そのほとりに立つと不思議なことに薬師如来が姿を現わし「是好良薬今留在此」(ここに良い薬がある、私はこの泉の中にいる)と繰り返し告げ、泉の中に姿を消したということです。
 真福は病から人々を救うというこの泉の水を守り伝えたいと思い、寺の建立を願い出たところ、聖徳太子はいたく感動して許可されたといわれています。
 水体薬師は秘仏とされ一般には公開されていませんが、この井戸から汲んだという御霊水は目薬用と身体健康用の2種類が容器にいれて本堂内で授与されております。

真福寺本堂 本堂と空中回廊

 このお寺はまた竹膳料理の寺としても親しまれており全国から参拝客が訪れています。
 私たちが最初、2月に取材に訪れた日はなんとご住職が亡くなられて葬儀の準備の最中で残念ながら本堂で参拝することはできませんでした。また、昼食に予定していた竹膳料理の食堂も臨時休業で取材はできませんでした。
 そこで再度取材することとし、4月に改めて訪問しました。
 真福寺は山岳仏教時代の名残をとどめる天台宗のお寺で、ふもとには立派な仁王門があり、そこから本堂へは曲がりくねった参道が延々と続き、石段で270段ほどあります。ふもとから歩くと山寺の雰囲気が味わえてお勧めですが、足に不安のある方は中腹まで車で行けます。

多宝塔
多宝塔

 山の中腹には本堂、多宝塔、太師堂、鐘楼などが配置されており、本堂からこれらのお堂へは空中回廊で結ばれていて(これは後世に作られたものですが)移動には便利でした。
 竹膳料理は明るく近代的な食堂で、団体客にも対応できる畳の広間で味わうことができます。窓からは岡崎の市街が眺望でき、我々が訪れた時はお庭の桜も満開でとてもいやされる空間でした。また筍はちょうど旬で、さしみ、田楽などおいしい料理に堪能しました。食器類もすべて竹細工でできており、竹づくしに満足感の味わえる内容でした。


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真福寺への地図

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