水野氏はこの地蔵を厚く信仰し、井戸は「おもだかの井戸」と名付けて、家絞も「おもだか」と永楽銭を組み合わせたものにしたと伝えられています。
この井戸は、愛知県知多郡東浦町緒川字屋敷地内の旧道から約30m西に入った地蔵院の中にあります。地蔵院は、境内に見事なカイズカイブキの老木がそびえる簡素なお寺です。
いわれを記した東浦町教育委員会の立て札がありました。
そこには、本尊の木造地蔵菩薩が、大昔海岸に流れ着き、かき殻がついていたのでかき殻地蔵と呼ばれたことや、第三代緒川城主水野清忠の奥方が、子宝を授かるようかき殻地蔵に祈願し、沢潟(おもだか)の葉と永楽銭を見つけ、子供を授かったことなどが記してありました。
カイズカイブキの下に小さな鉢が置いてあって、そこに「おもだか」が植えてありました。訪れたのは9月中旬、「おもだか」の花はそろそろ終わりのようでした。
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