名古屋市西区 伊奴(いぬ)神社

伊奴神社
伊奴神社

 西区稲生町に伊奴神社という、天武天皇の御代(673年)にこの地でとれた稲を皇室に献上した際に建立されたと伝えられる1300年以上の歴史を持つ古社があります。
 ご祭神は素盞鳴尊(すさのおのみこと)、大年神(おおとしのかみ)、伊奴姫神(いぬひめのかみ)です。

本殿
本殿

 伊奴神社には創建にまつわる次のような伝説があります。(伊奴神社のホームページから転載)
 「ある日、山伏が旅の途中で伊奴村(現稲生町)に泊った時のこと。村人から洪水で困っているという話を聞き、山伏は泊めてもらったお礼に御幣を立てお祈りをしてくれた。するとその年は洪水もなく豊作であった。
不思議に思った村人は、山伏から開けてはいけないと言われていた御幣をあけてしまった。するとその中には一匹の犬の絵と犬の王という文字が書いてあった。
 そして中身をみてしまった(ご利益がなくなる)ので次の年はまた洪水に見舞われた。
再び山伏が村を訪れたので御幣を開けてしまったことを謝り、もう一度お祈りしてほしいと頼んだところ、山伏は「御幣を埋め、社を建て祀れ」と言って立ち去った。

犬の石像
犬の石像

 いわれたとおりにしたところ、以後洪水はなくなり稲がよく穫れるようになった。」
 それが伊奴神社の始まりであると伝えられ、以後災難厄除けの神様として崇められてきました。やはり庄内川の洪水に悩まされていたことを物語る伝説です。
 神社の社名由来となるご祭神、伊奴姫神様は安産、子授けに大きなご神徳を頂ける神様であり、犬は安産する(お産が軽い)ことから、犬の石像が奉献されております。
 なかなか立派な神社で境内には本殿、絵馬殿、白龍社、大杉社、日枝社、天神社、春日社と社殿が立ち並び、玉主稲荷もあります。
 絵馬殿には毎年正月に奉納される干支の描かれた絵馬が納められており、その中でも目立つのは平成18年に奉納された犬の王の大絵馬です。

絵馬殿
絵馬殿

 白龍社は樹齢800年の椎の木の神木で金運招来・心願成就の神様です。この木にはいつの頃からか白蛇が棲んでおり、現在も毎年蛇の抜け殻が見つかるとの説明があり思わず上を見上げて探してしまいます。
 大杉社は杉の神木でその昔は天狗がすんでおり、大杉をさわって患部をなでると大変霊験あらたかであると言い伝えられております。今では幹の下部のみが保存されていていますが、ご神木の裏に回って幹に触れ病気平癒を願いました。

白龍社
白龍社

 春日社は奈良県春日大社の御分霊を祀ります。ご神徳は武運向上。
 天神社は福岡県太宰府天満宮の御分霊を祀ります。ご神徳は学業成就。
 日枝社は滋賀県日吉大社の御分霊を祀ります。ご神徳は家運隆昌。
 玉主稲荷社は五穀豊穣、商売繁昌、事業繁栄のご神徳。
 ここには大理石でできた丸い「おもかる石」が置いてあり、願いがかなう時には持ち上げると軽く感じると説明がありました。持ってみましたが結構軽かったです。
 境内を一回りするとかなりいろいろとお願いでき満足感がありました。
 お参りするときは駐車場に「ペット禁止」として交通標識風に犬に進入禁止マークを付けた看板がありますのでご注意。
 

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伊奴神社への地図

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